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PostgreSQL 15 Press Kit

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Original Press Release

2022年10月13日 - PostgreSQLグローバル開発グループは、本日、最も先進的なオープンソースデータベースの最新版であるPostgreSQL 15のリリースを発表しました。

PostgreSQL 15では、最近のリリースの性能向上に加えて、ソートの改良を含む、ローカルと分散環境の両方でワークロードを管理するための顕著な利点を備えています。このリリースでは、人気の高いMERGE コマンドを追加し、開発者の使い勝手を向上させました。また、データベースの状態を監視する機能が追加されています。 PostgreSQLのコアチームメンバーであるJonathan Katzは、「PostgreSQLの開発者コミュニティは、開発者体験を改善しながら、高性能なデータワークロードの実行を単純化する機能を構築し続けています」と述べています。「PostgreSQL 15は、オープンなソフトウェア開発を通じて、アプリケーション開発に最適で、重要なデータを安全に保護するデータベースをユーザに提供できることを強調しています。」

PostgreSQLは、グローバル開発コミュニティによる25年以上にわたるオープンソース開発の恩恵を受けており、その信頼性と堅牢性で知られる革新的なデータ管理システムです。そしてあらゆる規模の組織に好まれるオープンソースリレーショナルデータベースになっています。

ソート性能と圧縮率の向上

この最新リリースでは、PostgreSQLはインメモリとディスク上のソートアルゴリズムを改善し、ベンチマークではどのデータ型をソートするかによって25%から400%の速度向上を示しています。PostgreSQL 15 ではウィンドウ関数 row_number(), rank(), dense_rank(), count() を使用することも性能上の利点があります。SELECT DISTINCT を使用した問い合わせが並列に実行できるようになりました。

非同期リモートクエリを可能にする以前の PostgreSQL リリースを基に、 PostgreSQL 外部データラッパー, postgres_fdw で非同期コミットをサポートするようにしました。

PostgreSQL 15の性能向上はアーカイブとバックアップの機能にも及んでいます。PostgreSQL 15はLZ4とZstandard (zstd) ライトアヘッドログ (WAL) ファイルへの圧縮のサポートを追加しました。これは、特定の作業負荷に対して容量と性能の両方の利点をもたらすことができます。特定のオペレーティングシステムでは、PostgreSQL 15はリカバリ時間を短縮するためにWALによって参照されるページのプリフェッチのサポートを追加しています。PostgreSQLの組み込みバックアップコマンドであるpg_basebackupは、gzip、LZ4、zstdから選択できるバックアップファイルのサーバサイド圧縮をサポートするようになりました。PostgreSQL 15では、アーカイブのためのカスタムモジュールを使用することで、シェルコマンドを使用するオーバーヘッドをなくすことができるようになりました。

表現力豊かな開発者向け機能

PostgreSQL 15 には、標準SQLの MERGE コマンドが含まれています。MERGE を使うと、INSERT、UPDATE、DELETE の操作を一つの文に含めることができる条件付き SQL 文を書くことができます。

この最新リリースでは、文字列を検査するための正規表現を使用するための新しい関数が追加されています。regexp_count()、 regexp_instr()、 regexp_like()、そして regexp_substr() です。PostgreSQL 15 では、range_agg 関数を拡張して、以前のリリースで導入された multirange データ型を集約することもできます。

PostgreSQL 15では、ユーザがビューの作成者ではなく呼び出し元の権限を使用してデータを問い合わせるビューを作成することができます。このオプションは security_invoker と呼ばれ、ビューの呼び出し元が基礎となるデータを操作するための正しい権限を持っていることを保証するために、追加の保護レイヤーを追加します。

論理レプリケーションで広がる選択肢

PostgreSQL 15では、論理レプリケーションをより柔軟に管理することができます。このリリースでは、パブリッシャに行フィルタリングと列リストを導入し、ユーザがテーブルからデータのサブセットを複製することを選択できるようにしています。PostgreSQL 15では、競合するトランザクションの再生をスキップする機能や、エラーが検出された場合に自動的にサブスクリプションを無効にする機能など、競合管理を簡素化する機能が追加されています。このリリースでは、論理レプリケーションでの2相コミット(2PC)の使用もサポートされています。

ログ出力と設定手法の強化

PostgreSQL 15 では、新しいログ記録形式が導入されました。jsonlogです。この新しい書式は定義されたJSON構造を使用してログデータを出力し、これによりPostgreSQLのログを構造化されたログ記録システムで処理することができます。

このリリースでは、データベース管理者が、ユーザがPostgreSQLの設定を管理する方法をより柔軟に変更できるようになりました。サーバレベルの設定パラメータを変更する権限をユーザに付与する機能が追加されました。さらに、psql コマンドラインツールから dconfig コマンドを使用して、設定に関する情報を検索できるようになりました。

その他の主な変更点

PostgreSQLのサーバレベル統計が共有メモリで収集されるようになり、統計収集プロセスとこのデータのディスクへの定期的な書き込みの両方が不要になりました。

PostgreSQL 15では、クラスタや個々のデータベースのデフォルト照合順序をICU照合順序にすることが可能です。

このリリースでは、新しい組み込みの拡張機能である pg_walinspect も追加され、ユーザは SQL インターフェースから直接、先行書き込みログファイルの内容を検査できるようになりました。

PostgreSQL 15では、public（またはデフォルト）スキーマのデータベース所有者を除くすべてのユーザからCREATE権限を剥奪します。

PostgreSQL 15では、長い間非推奨だった "排他的バックアップ "モードの削除と、PL/Pythonから、Python 2のサポートが削除されました。

PostgreSQLについて

PostgreSQLは、世界で最も先進的なオープンソースデータベースで、何千人ものユーザ、貢献者、企業、組織からなるグローバルコミュニティがあります。カリフォルニア大学バークレー校から始まった35年以上のエンジニアリングを基に、PostgreSQLは比類のないペースで開発を続けてきました。PostgreSQLの成熟した機能セットは、トップクラスのプロプライエタリデータベースシステムに匹敵するだけでなく、先進のデータベース機能、拡張性、セキュリティ、安定性においてそれらを凌駕しています。

リンク

PostgreSQLについて

Learn more about PostgreSQL and participate in our community at PostgreSQL.org.

機能についての詳細

上記の機能などの説明については、以下の資料をご覧ください。

ダウンロード先

PostgreSQL 15をダウンロードするには、以下のような方法があります。

Official Downloads のページには、Windows, Linux, macOS などのインストーラやツールを含みます。
ソースコード

その他のツールや拡張機能は、PostgreSQL Extension Networkで入手できます。

ドキュメンテーション

PostgreSQL 15 には man ページだけでなく HTML ドキュメントも付属しており、オンラインでも HTML と PDF の両方の形式でドキュメントを閲覧することが可能です。

ライセンス

PostgreSQLは、BSDに似た「寛容な」ライセンスであるPostgreSQLライセンスを使用しています。このOSI認証ライセンスは、PostgreSQLを商用およびプロプライエタリなアプリケーションで使用することを制限しないため、柔軟でビジネスフレンドリーであると広く評価されています。複数企業のサポートやコードの公的所有権とともに、このライセンスは、料金やベンダロックイン、ライセンス条項の変更を心配せずにデータベースを自社製品に組み込みたいと考えるベンダにとってPostgreSQLを非常に人気のあるものにしています。